外部アイデンティティプロバイダを使用する理由
Claris ID を Claris Studio やその他の Claris 製品の認証に使用すると、すべての製品でシンプルでシームレスなサインインエクスペリエンスを実現できます。既存の外部アイデンティティプロバイダ (IdP) を持たないユーザ、Claris Studio を素早く展開したいユーザ、外部 IdP が不要な場合、または外部認証システムの管理負担やメンテナンスを低く抑える必要があるユーザにとって優れたオプションです。
ただし、認証に外部 IdP を使用した方が良い場合もあります。
シングルサインオン (SSO) と一元化された ID 管理
組織では Microsoft Entra ID (旧 Azure AD)、Okta、または Google Identity などの既存の IdP を使用している場合があります。SAML (Security Assertion Markup Language) または OIDC (OpenID Connect) を使用するとユーザは企業の資格情報でサインインできるようになり、一元化された認証ポリシーを維持しながら複数のアプリケーション間でシームレスな SSO が可能になります。
セキュリティとコンプライアンスの強化
既存の IdP と統合することで、より強力な多要素認証 (MFA)、条件付きアクセスポリシー、業界のコンプライアンス要件 (GDPR、HIPAA、または SOC 2 など) に準拠したセキュリティプロトコルを適用できます。
ユーザのプロビジョニングと役割の管理
SAML または OIDC を使用すると、IT チームはディレクトリグループのメンバーシップに基づいてユーザプロビジョニングと役割の割り当てを自動化できます。これにより、Claris Studio 内でユーザを手動で管理するよりもユーザ管理を効率化できる可能性があります。
複数のアプリケーションでのフェデレーション認証
組織が複数のビジネスアプリケーションを使用している場合、SAML または OIDC で認証を連携することで複数のサインイン資格情報の必要性を低減できます。これにより複数のパスワードを覚えておく必要がなくなるためユーザエクスペリエンスが向上します。
ベンダーロックインの回避
企業によってはアイデンティティプロバイダの柔軟性を好み、認証を Claris ID のみに依存することを望まない場合があります。SAML または OIDC を使用すると、統合アプリケーション間で認証を中断することなくアイデンティティプロバイダを切り替えることができます。
カスタムブランディングと認証フローの制御
外部 IdP を使用すると、カスタムのサインインページ、ソーシャルサインイン、または追加のセキュリティプロンプトなど、サインインエクスペリエンス、ブランディング、および認証ワークフローをカスタマイズできます。
外部またはパートナーユーザのアクセス制御
外部の請負業者、パートナー、または顧客と仕事をする場合、Claris Studio を使用してアクセスを手動で管理するのではなく、既存の IdP フェデレーション設定を使用して認証するほうが適している場合があります。
まとめ
小規模なチームや簡単な設定で使用する場合、Claris ID が最も実用的な選択肢です。Claris ID よりも SAML または OIDC のいずれかを使用する外部 IdP を選択するかどうかは、セキュリティ、スケーラビリティ、効率性、および柔軟性によって異なります。アイデンティティインフラストラクチャを確立している場合は、外部 IdP を使用して一元化されたユーザ管理、強化されたセキュリティポリシー、およびアプリケーション間で統一された認証エクスペリエンスを実現するほうが有益です。