データベースファイルの手動によるアップロード
FileMaker Pro データベースファイルを手動で FileMaker Server にコピーできますが、次の操作を行う必要があります:
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正しい場所にデータベースファイルを配置します。FileMaker Server では、デフォルトデータベースフォルダ (「Databases」)、セキュアデータベースフォルダ (「Secure」)、および追加のデータベースフォルダ内のデータベースファイルを共有します。デフォルトデータベースフォルダおよび追加のデータベースフォルダでは、1 レベル下のサブフォルダにあるファイルの共有がサポートされます。[構成] > [フォルダ] タブで、フォルダを選択または変更することができます。データベースおよびバックアップフォルダの設定を参照してください。
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データベースがオブジェクトを外部に保存するオブジェクトフィールドを使用している場合、外部に保存されたオブジェクトフィールドのオブジェクトを正しい場所に配置してください。データベース用にフォルダを作成した場合、サーバー上で正しいフォルダを作成してフィールドオブジェクトをコピーしていることを確認してください。
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macOS (FileMaker Server のみ) および Linux: データベースファイルとオブジェクトフィールドのオブジェクトのグループ所有権を変更します。
重要 共有ファイルを移動、コピー、または名前変更する必要がある場合は、必ず最初にファイルを閉じてください。共有ファイルを手動で移動、コピー、または名称変更するには、データベースファイルを閉じる必要があります。開いているデータベースは、[データベース] ページで閉じることができます。共有ファイルの閉じ方を参照してください。
メモ
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データベースを開く場合、共有が有効になっているかどうかがデータベースサーバーによってチェックされます。共有が有効になっていない場合、データベースサーバーにより、[完全アクセス] アクセス権セットで FileMaker ネットワークでの共有が自動的に有効になります (fmapp 拡張アクセス権)。FileMaker WebDirect で共有するための fmwebdirect 拡張アクセス権のみを有効にして fmapp 拡張アクセス権を有効にしない場合、ユーザは FileMaker Pro を使用してファイルにアクセスできません。
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すでに共有されているデータベースを取り除くには、共有ファイルを取り除くを参照してください。
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データベースファイル名は、フォルダまたはサブフォルダとは関係なく、サーバー全体で固有である必要があります。
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セキュリティ上の理由から、手動でアップロードしたデータベースでは [完全アクセス] アクセス権セットを使用するゲストアカウント、パスワードが空白の完全アクセスアカウント、または [ファイルオプション] ダイアログボックスの [次のアカウントを使用してログイン:] オプションを使用してパスワードがデータベースに保存された完全アクセスアカウントを含むデータベースを共有しないようにします。これらのタイプのアカウントのデータベースファイルはセキュリティ保護されていません。
セキュリティ保護されていないデータベースファイルを共有する必要がある場合、次の CLI コマンドを使用します:
fmsadmin set serverconfig securefilesonly=false
設定の変更内容を有効にするために FileMaker Server を再起動します。コマンドラインインターフェースの使用を参照してください。
このコマンドにより、デフォルトデータベースフォルダおよび追加のデータベースフォルダ内のセキュリティ保護されていないデータベースファイルが許可されます。ただし、セキュアデータベースフォルダ内のセキュリティ保護されていないデータベースファイルは許可されません。このデフォルトの動作を変更していない場合、FileMaker Server では、これらのタイプのセキュリティ保護されていないアカウントのデータベースファイルは開きません。(セキュリティ保護されていないデータベースファイルを手動でアップロードする場合、このデフォルトの動作を変更してもデータベースファイルは開きません。)
正しい場所にデータベースファイルを配置する
FileMaker Server で開く FileMaker Pro データベースファイルか、またはそれらのファイルへのショートカット (FileMaker Server のみ、Windows) またはエイリアス (FileMaker Server のみ、macOS) を次のフォルダのいずれかに配置します。
フォルダ |
フォルダの場所 |
デフォルトデータベースフォルダ |
暗号化されたファイルと暗号化されていないファイルを共有するためのフォルダ。データベースおよびバックアップフォルダの設定を参照してください。 |
セキュアデータベースフォルダ |
暗号化されたデータベースファイルを共有するためのフォルダ。データベースおよびバックアップフォルダの設定を参照してください。 |
追加のデータベースフォルダ |
必要に応じて指定できる追加のデータベースフォルダ。追加のデータベースフォルダの設定を参照してください。 |
外部に保存されたオブジェクトフィールドのオブジェクトを正しい場所に配置する
データベースがオブジェクトを外部に保存するオブジェクトフィールドを使用している場合、外部に保存されたオブジェクトフィールドのオブジェクトを正しい場所に配置する必要があります。
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データベースを配置したフォルダ内に、「
RC_Data_FMS
」という名前のフォルダを作成します (存在していない場合)。 -
「RC_Data_FMS」の中に、データベースファイルと同じ名前のフォルダを作成します。たとえば、データベースファイル名が「Customers」の場合は「Customers」というフォルダを作成します:
RC_Data_FMS¥Customers
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作成した新しいフォルダに、外部に保存されたオブジェクトを配置します。
たとえば、データベースファイル「Customers.fmp12」に Photo という名前のオブジェクトフィールドのある Rewards という名前のテーブルがあるとします。Photo は外部で保存しオープン格納を使用する管理されたオブジェクトです。デフォルトで、FileMaker Pro では外部に保存されたオブジェクト用に次のフォルダ構造が基本ディレクトリとして作成されます。
Files¥Customers¥Rewards¥Photo
メモ FileMaker Pro で、オブジェクトフィールドの基本ディレクトリを表示するには、[ファイル] メニュー > [管理] > [オブジェクト...] を選択して、[格納] をクリックします。
データベースが暗号化されている場合、データのセキュリティを確実にするために [フィールド「フィールド名」のオプション] ダイアログボックスでオブジェクトフィールドに [セキュア格納] オプションを選択してください。(オブジェクトフィールドに [オープン格納] を選択してもデータは暗号化されません。) Claris Pro および FileMaker Pro ヘルプを参照してください。
基本ディレクトリのフォルダをフォルダの内容とともにサーバーの
RC_Data_FMS¥Customers
フォルダにコピーすると、このフォルダの構造が表示されます:RC_Data_FMS¥Customers¥Files¥Customers¥Rewards¥Photo
外部に保存されたオブジェクトをサーバー上のこのフォルダに配置します。
メモ データベースが FileMaker Server 上で共有される場合、複数のデータベースでオブジェクトの共通フォルダを共有することはできません。各データベースのオブジェクトは、データベース名と同じ名前で識別されたフォルダ内にある必要があります。オブジェクトフォルダに関する情報は、データベースとともに保存されます。追加のデータベースフォルダの設定を参照してください。
ファイルのグループ所有権を変更する (macOS および Linux)
macOS (FileMaker Server のみ) または Linux から共有するファイルで、fmsadmin (FileMaker Server のみ) または claris (Claris Server のみ) グループに属するようにファイル (データベースファイルとオブジェクトフィールドのオブジェクト) を変更します。macOS または Linux から共有するデータベースを編集するには、ファイルでグループによる [読み/書き] アクセス権も有効になっている必要があります。
ユーザ、グループ、およびアクセス権 (FileMaker Server のみ、macOS) を参照してください。
メモ データベース、外部オブジェクトフィールドのオブジェクト、バックアップ、スクリプトファイル、プラグインファイルのいずれかを含む macOS および Linux のサブフォルダも、fmsadmin または claris グループによって読み込み、および実行可能である必要があります。データベースとバックアップフォルダは、バックアップとアップロード時に fmsadmin または claris グループによる書き込みが可能になる必要があります。環境設定や追加ファイルのフォルダを使用するプラグインファイルやスクリプトでは、それらのファイルやフォルダへの書き込みアクセス権が必要になる場合があります。